インフルエンザワクチンの安全性
2010.09.29.06:16
ワクチン接種によって、65歳未満の健常者についてはインフルエンザの発症を70~90%減らすことができます。また、65歳以上の一般高齢者では肺炎や インフルエンザによる入院を30~70%減らすことが出来るとされています。老人施設の入居者については、インフルエンザの発症を30~40%、肺炎やイ ンフルエンザによる入院を50~60%、死亡する危険を80%、それぞれ減少させることが出来るとされています。
約100万人に一人の割合で重篤な神経系の健康障害が生じ、後遺症を残す例も報告されています。
また、インフルエンザワクチンには微量ながら卵由来の成分が残存していますので、これらによって発赤やじん麻疹などの局所反応やアナフィラキシー・ショックが出現する可能性があります。
-インフルエンザワクチンについて。国立感染症研究所
Wikipediaから
副作用
注射部位の中等度の痛み、発赤、腫れ
発熱
痛み
注射後すぐ起こり、1,2日間続く
インフルエンザ経鼻ワクチン(activated/live/LAIV flu nasal spray vaccine):
2-17歳の子供では、鼻水、鼻づまり、咳
発熱
頭痛、筋肉痛
喘鳴
腹痛、嘔吐、下痢
18-49歳では、鼻水、鼻づまり
咽頭痛
咳、悪寒
疲労、虚弱
珍しいがもっと重篤なものにアレルギー反応(アナフィラキシーショック)
-Wikipedia、Side effects(2010年9月29日にアクセス)
インフルエンザ(不活性型)の安全性に関する文献(注1)によりますと、ギラン・バレー症候群は、0.5-1.24%、注射部位反応7.8-17.3%、発熱2.09-4.48%、痛み2.13-4.25%の割合で生じています。
予防のための注射で重篤な副作用が起こってしまうのは、残念なことです。早く原因解明ができるよう願います。また、私たちも予防接種を受けるときは、体調が万全な時に受けるよう心掛けたいものです。
注1:Safety of trivalent inactivated influenza vaccines in adults: Background for pandemic influenza vaccine safety monitoring. Claudia Vellozzi, Dale R. Burwen, Azra Dobardzic, Robert Ball, KimpWalton, Penina Haber Vaccine 2009; 27: 2114–2120